副業で心がすり減った話|無理して続けた2年間の記録

副業ブームの中、「自分も何か始めなきゃ」と焦って始めたブログと動画投稿。
最初は希望に満ちていたけれど、気がつけば、楽しさよりもしんどさが上回っていました。
今回は、副業を2年間無理して続けたことで心がすり減ってしまった
私自身の経験を、嘘なく正直に綴ります。
きっかけは「自分を変えたい」という焦りから

30代に入り、仕事にも人生にもどこかモヤモヤを感じていた頃、
SNSでキラキラした副業成功者たちの姿を目にしました。
「自分も変わらなきゃ」「このままじゃダメだ」と、強い焦りからブログを開設。
ほどなくして、YouTubeでの動画投稿にも挑戦するようになりました。
最初は楽しかったです。自分の考えを発信できるのが新鮮で、
投稿が少しでも伸びると嬉しくて、夜遅くまで作業する日々が続きました。
でも、その喜びは長くは続きませんでした。
続けるうちに「義務感」が心を蝕んでいった

投稿を続けているうちに、次第に「やらなきゃ」に変わっていきました。
更新頻度やアクセス数が気になって、毎日のように数字と向き合う日々。
動画編集に何時間もかけて投稿しても、再生数は数十回。
ブログも読まれている実感がなく、コメントも収益もゼロ。
「意味があるのか?」「これって本当に必要?」と自問しながらも、
「続けないと失敗だ」「やめたら全部無駄になる」と、
自分に言い聞かせるように作業を続けていました。
副業が生活を圧迫し、疲労が蓄積
気づけば、平日の夜も休日も、ほぼすべて副業に費やしていました。
本業が終わってから深夜までPCに向かい、寝不足のまま翌朝出勤。
休日もカフェや自宅で一日中作業。(誰とも喋らず、ひきこもり状態)
食事は適当になり、運動不足も重なり、体調は悪化。
孤独感もあり、友人との時間もほとんどなくなっていきました。
周囲からの「最近忙しそうだね」の言葉にも、笑ってうなずくだけ。
心も体も、少しずつ擦り減っていたのだと思います。
「やめた日」のことは今も覚えている

ある日、ブログの管理画面を開いて、投稿しようとしていた記事のタイトルを見つめていたとき、手がまったく動かなくなりました。
「ああ、もう無理かも、なんも考えられない」
その瞬間、力が抜けて、パソコンを閉じました。
続けることに意味があると思っていたけれど、続けることが自分を苦しめているなら、
それはもう「頑張る」ではなく「自分を追い込む」行為だったんだと、
そのときやっと気づきました。
「やめた」と言うと、負けた気がして悔しさもありましたが、
それ以上に「やっと終われた」とホッとしたのを覚えています。
やめて初めて、自分の心に目を向けられた

副業をやめて、時間がぽっかり空いたとき、最初は不安でした。
でもその空白の時間が、逆に自分を整える時間になりました。
まず始めたのは、夜にスマホを手放して、ノートに思ったことを書く習慣。
部屋の掃除をし、軽い筋トレを始め、時には日帰りで温泉にも行くように。
(スーパー銭湯にも、助けられました。)
「整える」という言葉のとおり、少しずつ自分の気持ちや体調が整っていき、
心のモヤモヤが和らいでいきました。
副業を否定するわけではありません。
でも、「続けること」が目的になって、自分の気持ちを置き去りにしてしまうなら、
それはきっと本末転倒なんだと思います。
まとめ:無理して続ける副業より、大事なものがある
あのとき、無理して副業を続けていた自分に
「一度立ち止まっていいよ」と言ってあげたいです。
副業は夢を与えてくれる一方で、見えないプレッシャーや疲れを生むこともあります。
続けることが美徳のように語られる風潮もあるけれど、
心がすり減ってまでやるべきことなんて、本当は一つもないのかもしれません。
今は「整える暮らし」が、私の土台になっています。
部屋を整える、心を整える、人との関係を整える。
(特に人との関係は重要だと思いました。)
そんな日々の積み重ねが、今の自分を支えてくれています。
無理しない。立ち止まる。整える。
そんな選択肢があってもいい。そう思えた2年間でした。